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吃驚価格のソニー「α1」の画質や高感度ノイズ等を実際のRAWデータでチェックしてみた

お馴染みカメラ系YouTuberの「Jared Polin」氏がソニーの最新フルサイズミラーレスカメラα1で高感度撮影したRAWデータを無料配布してくれているので、Lightroomで読み込んでノイズやディテール等をチェックしてみました。

ちなみにダウンロード出来た写真は全て動画内で紹介されていた写真ばかりなので、ウイルス混入は当然ありませんでしたが、「ダウンロードまではちょっと・・・」って方は動画内で確認すると良いと思います。

4Kでアップロードしてある動画だから4Kテレビや大画面のPCモニターならディテールのチェックも容易だし。

α1のRAWデータを直接Lightroom等でいじったり、PCで等倍に拡大したりしてまじまじと確認したい方だけダウンロードすればOKでしょう。

なお、Jared Polin氏が撮影した写真なので、写真を私のブログにそのまま載せることは出来ませんが、α1の写真は全部で12枚もダウンロード可能で、ISO100からISO20000までの幅広い写真が含まれていますから、α1予約前のチェックとしてかなり有益だと思いました。

以下、あくまでもα1の写真を実際に自分のMacで見ていじった個人的な印象になりますのであしからず。

α1の画質に関しての感想

幸運にも、Sony a1 RAWファイルを取得してAdobe Lightroomで読み取れるDNGに変換するベータコンバーターを手に入れることができました。 これはベータコンバーターであり、Adobeによってリリースされる最終バージョンではない可能性があることに注意してください。

動画の概要欄に最初に注意書きとしてこのように書かれています。

Lightroomはまだα1のRAWに未対応なので、そのままLightroomでRAWデータを読み込んでも正常に表示されません。

そのためLightroomでも読み込めるようにとAdobeのDNG形式に変換するベーターコンバーターを入手して今回DNG形式で無料配布してくれています。

このコンバーター自体はベータ版であることと、ソニーのRAWファイルはARW形式ですので、ソニーのARWファイルを直で確認した際とは写真の見え方が多少異なる可能性がありますよという注意書きでしょう。

そんなわけで、私自身もLightroomで読み込んでα1の写真を確認してみましたが、

私はソニーが2017年10月25日に発売した高画素機のカメラ「α7RⅢ」を発売日から使用し続けているので、ソニーの高画素機の画質には見慣れていることもあるからか、α1の画質を実際に自分のiMac 5Kで見ても特別感動を覚えたりすることもなく「いつも通りのソニーの高画素機の画質だな」という面白味のない感想になってしまいました。

α7RⅢは有効約4240万画素、α1は有効約5010万画素だから約800万画素の違いはあるものの、ここら辺は誤差みたいなもので、写り自体はほぼ差はないのかなと。

もちろん良く写っていますから良い意味での「いつも通り」という感想であり、高画素機を未体験の方は等倍で見た時のディテールの凄さは驚くかとは思いますが。

逆に言うと、スチル時の画質の面では古い機種でも新しい機種でも写りは大差ないので、ソニーで言えば

中古のα7RⅡとかがコスパが高いのかもですね。

未だにシングルポイントで自分でAFを合わせる私としては「タッチAF」が無い機種は今更買う気はしませんが、それでも単に高画素機の写りだけを体験したいならこれで十分なのかも。

いずれにしてもα1の画質で不満が出る人はほぼいないのではないかと思いますし、これだけ高画素にも関わらず30コマ/秒の連射を実現しているのはやはり凄いの一言。

α1の高感度撮影時のノイズの感想

常用ISO100-32000、拡張ISO50-102400とのことで、高感度性能の高さもウリのひとつにしているこのカメラ。

高感度撮影時の写真も入れてくれているので同じくLightroomで確認しましたが、確かに高画素機の割には高感度撮影時のノイズに関してはα1はよく頑張っているのではないか感じました。

こちらの写真はISO3200ですが、

ブログ用に更に640pxにリサイズしていますので「約等倍」にはなってしまいますが、顔だけアップで見てみるとノイズ具合はこんな感じ。

髪の毛や、眉毛、まつ毛なんかを残しつつちょっとノイズ処理すればこんな感じに。

α1も他のソニーのフルサイズミラーレスカメラ同様にノイズ自体は普通に出ていて、ISO感度が高くなるのに比例してノイズ量も増えていますが、高感度があまり高くなりすぎなければ十分後処理できるレベルの印象。

私が使っているα7RⅢに関しては、フルサイズ機の割には高感度撮影時のノイズがかなり多くて、ISO1600とかでも厳しい時があるのですが、α1はα7RⅢよりも画素数が上にも関わらず、α1の方が高感度撮影時のノイズに関してはかなり改善している印象を持ちました。

α7RⅢは2017年10月25日に発売したカメラですから、その間に随分とセンサーの技術のほうは進歩したようで。

他にもISO20000の写真もありましたが、さすがにディテールの欠損は見られるものの、SNS等のサイズに縮小するなら成立するかなって印象。

Jared Polin氏も使用している有効約6100万画素と更に高画素機のa7RIVよりもクリーンな印象を持ったと動画内で語っています。

α1の高感度撮影時のディテールの感想

高感度撮影時の写真に関しては、個人的にはノイズよりも気になるのがディテールで、ノイズに関しては例えば私が購入して使っている

「Denoise AI」なんかを使えばかなりキレイに除去出来るのですが、ディテールが潰れてしまって塗り絵のようになってしまうともう復元することは出来なくなってしまいますので、ディテールが潰れずに残っていることの方が重要だったりしますが、その点でもISO6400の

この写真を等倍で確認してもノイズは出ていてもディテールはかなり残っているので悪くない印象を持ちました。

もっともどこまで許容できるかは人それぞれですから、等倍で自分の目で確認したい方はダウンロードしてみて下さい。

α1のダイナミックレンジの感想

約15ストップという相変わらず広いダイナミックレンジを持つソニーのフルサイズミラーレスカメラなので、こちらも問題ないのかなと。

ちょっと小さくて分かりにくいかも知れませんが、この写真だとハイライトが完全に白飛びしちゃっていて、奥の調理器具?見えなくなっていましたが、現像でハイライトを下げてやれば右のように何の問題もなく復元できました。

また、蛍光灯のカバーにも網目のディテールが戻っています。

ダイナミックレンジの広さはフルサイズミラーレスカメラの取り柄のようなもんなので、どこのメーカーのカメラも大体広いですけども。

α1の色味

今回の写真は全てRAWデータですが、ソニーのJPEGといえば国内、海外問わず「最悪」の部類に入れられるほど色味がイマイチと評判が良くありません

ただし、α7SⅢからカラーサイエンスの変更があったそうで、JPEG撮って出しでもかなり良い色が出せるようになったみたい。

今回の写真に関しては、特に子供の写真のスキントーンや風景の遊具の発色が素晴らしくて驚いてしまったのですが、なんのことはなく、カラーをいじった状態で配布されていただけでした(苦笑)

Jared Polin氏はご自身で作成したLightroom用のプリセットを販売しているので、それを使ったのかな?

ダウンロードしたファイルの中にもプリセット販売ページに飛ばすWebページが含まれているから、宣伝も兼ねているのかも。

Lightroom Classicだと右のメニューの最下部にある「初期化」ボタンで未現像状態に戻せますけど、戻したらいつもの色を乗せやすくていじりやすいソニーのRAWデータに戻りました。

未現像状態のα1のRAWの肌色
未現像状態のα1のRAWの肌色

ただそれでも子供のスキントーンだったり、カラフルなニット帽なんかはかなりキレイに出ていて、Lightroomで自動補正をし、露光量をちょっとプラスに振ってやるだけで特別いじらなくてもそのままで良いじゃんって色味になりました。

色味に関してもいよいよ欠点を潰してきたのかもですね。

Mark Galer氏のα1サンプル写真

Mark Galer氏がご自身のFlckrにα1で撮影した写真をオリジナルサイズでアップしていました。

こちらは各写真をクリックし、Flckrのダウンロードボタンをクリックすることで自分のPCやMacにオリジナルサイズでダウンロードすることが可能です。

ISO20000で高感度撮影した写真なんかもありますから、これも予約前の参考になるかと。

タイトルからしてちょっとお冠なんでしょうか。

彼のようなソニーのカメラを長年使い続けていて、ソニーのカメラに対する造詣が深いプロカメラマンからすると、ちょっと使っただけで「EOS R5のほういいじゃん」とかやられるのは憤懣やるかたないってところなのかな?

α1の画質は極めて好印象!

ソニーα1の公式サイトにこのように紹介されている通りで、Jared Polin氏の写真を確認した限りでは、うたい文句通り間違いない素晴らしい画質のカメラだなと素直に感じました。

これで動画性能も手抜きなしで8Kまで撮れるのだから、やはり凄いカメラですね。

とはいえ、クーポンやソニーの株主優待券、提携クレジットカード等で値引きしても70万円台の値段ですから、一般ユーザーには高嶺の花です。

だから「フラグシップ機」なんでしょうけど。

もっとも画質面では頭打ちなのも確かなようで、書いた通りα7RⅢユーザーとしては心躍るようなワクワクは感じなかったのも事実です。

むしろこの撮影の半分で使用しているレンズ(SEL135F18GM)の描写性能の高さに惚れてしまいました。

子供の顔の描写とか凄まじいの一言なので、こっちの方が欲しいかも。

実売18万円と高額な上、レンズの明るさは全く異なるとはいえ、私は同じくらいの焦点距離で同じGマスターの単焦点レンズのSEL100F28GMを所有しているので、2本あってもなぁーと。

書いた通りでレンズの明るさが全く異なるのと、そもそもコンセプトが異なる2本だから、両方持っていても良いんですけど・・・。

ただ、私のような機材オタクは18万円あったらカメラ本体のほうが欲しくなってしまうので、なかなか入手することは困難です。

いずれにしても、今後はα1の凄い機能の中からあれこれ省いたカメラがα7Ⅳとかで販売されるので、一般ユーザーはこっち狙いでOKですね。

おまけ「α7RⅢ」の高感度画質チェック

管理人
管理人

α7RⅢはフルサイズ機の割には高感度撮影時のノイズがかなり多くて、ISO1600とかでも厳しい時がある

とか書いたものの、私はα7Sも所有しているので、ISO感度が上がる場所での撮影はこっちを殆ど使っていてα7RⅢはほぼ使っていなかったから改めてチェックしてみました。

ちなみに私は飼い猫撮影がメインなので、高感度撮影を行うケースは、例えば室内で猫の黒目がクリクリになる写真を撮ったりする場合がほとんど。

α7RⅢのISO8000の写真
α7RⅢのISO8000の写真

こちらはα7RⅢで撮影したISO8000の写真です。

RAWで撮影し、ノイズやシャープネスの処理は行わず、明るさと色味を自動補正のみで調整しました。

ピント位置を等倍に拡大したのをキャプチャー(ちなみに動物瞳AFが動作しました)して確認してみるとこんな感じ。

高感度撮影時の写真はノイズよりもディテールが残っているほうが大事と書きましたが、予想以上にバッチリ残っていました。

α7RⅢのISO10000の写真
α7RⅢのISO10000の写真

ISO10000。

こちらも上と全く同じでノイズ処理はしていません。

こちらも等倍でピント位置をキャプチャーしてみると、フィギュアの目は「アイプリ」といってスタンプのように押して作られるそうなのですが、そのアイプリの細かい格子状の模様までちゃんと写っていました。

ってなわけで、α7RⅢも結構高感度いけるのかも。

もちろん2枚の写真は横640pxまで大幅に縮小している影響で余計にノイズが少なく見えるのは確かですが、SNSくらいのサイズなら被写体によってはこんな感じでISO10000とかまで使えるかもでした。

おまけで実物の猫もISO8000で撮影して等倍でキャプチャーしてみましたが、多少は塗り絵っぽくもなってますけど、毛並みも表現出来ていました。

なお、レンズは上の2枚が「SEL100F28GM」、猫が「SEL55F18Z」と解像度高めの写真が撮れる優良レンズを使用しているので、高いISOでもディテールが残っているのはそのせいもあるかも知れません。

あと、ソニーのカメラの場合はRAWで撮影した方が高感度撮影時の写真はキレイに撮れます。

JPEGで尚且ノイズリダクションとオンにしちゃうとノイズを処理するために塗り潰すから一番ダメです。

もっともこれはソニーのカメラに限った話しじゃないのかも知れませんが。

2 COMMENTS

星野勝己

同じくα7RⅢユーザーです。非常に参考になった記事をありがとうございます。

私の目的は高感度と高画素の両立のためα1を予約しました。が、、、α7RⅢの高感度が結構使えてしまうため、α1の予約をキャンセルしようか悩んでいたところにこちらのサイトを見つけました。結論はもちろんα1の高感度はいいけど、α7RⅢの高感度も良い、との事なので、もっと劇的に変わっているものだと思ってました

キャンセルしてα7RⅣを視野に検討したいと思います。ありがとうございました

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管理人hiroa

コメントどうも有難うございます。
仰る通りで実際ちゃんと使ってみたら予想以上で驚きました。
先日、購入したばかりのタムロンの70-300mmの試写で
動物園に行った際に薄暗い「爬虫類館」に小さな猿がいたので
α7RⅢのISO3200で撮影したのですが、ノイズは乗ってるものの、
細かい毛並みが予想以上に潰れず残っているので、
全然問題なく使えてしまうレベルでした。

α1に関しては画素数が更に多い割に高感度性能も上がっているはずだとは思いますが、
α7RⅢと比較して劇的に進化しているとは言えないと考えて間違いないと思います。

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