ニコンがフルサイズミラーレスカメラZ6とZ7を発表しました。
概ね素晴らしいカメラに仕上がっているようで、ツイッターとか見て回った印象では評価も上々って感じ。
ただし、殆どが事前にリークされていた情報通りで、予想以上に予想通りだった(サプライズがなかった)点ではガッカリされている方も少なくないようで。
なおDPReviewでは既に実機を使用したレビュー動画が上がっていましたので必見です。
目次
Z6 & Z7 の欠点まとめ
で、タイトル通り今現在言われているZ6 & Z7の欠点(イマイチな点)をまとめてみました。
何故あえて欠点をまとめるかと言うと、ここまで良いカメラだと欠点挙げてった方が項目が少なくて済むのでかえって分かりやすいから。
α7R IIIもそうした方が手っ取り早くて分かりやすいから記事にしてみましたけど。
ただ私は実機を触ってもいないので、YouTubeで105万人のユーザー登録者数を誇るお馴染みのTony & Chelsea Northrupのトニー氏が紹介している欠点をまずはそのまま書き綴ってみます。
ちなみに動画では18分10秒辺りこの件に関して喋っていますので、ご興味ある方は。
XQDカードのシングルスロット
この件に関してはかなり落胆している人たちが多いようで、動画内にもこの件で不満のコメントが頻繁に投稿されていました。
特にダブルカードスロットじゃないことに対して拒絶反応を示す人たちが多いみたいですね。
私はα7R IIIを使用していますが、1つのカードスロットしか使っていません。
プロが仕事で使うならダブルカードスロットじゃないと困るだろうけど、別にアマチュアが趣味で使うなら1枚挿しで良いじゃんくらいにしか。
もっともα7R IIIのカードスロットは2の方がUHS Ⅱに対応していない残念仕様だからってこともあるけど。
そんなにダブルカードスロットじゃないと困る人って多いんですかね?
瞳AF無し
Z6、Z7共に顔認識AFしかないようです。
頻繁にポートレート撮影や子供や彼女なんかを撮影したりする方にとってはこれは残念かも。
個人的には精度の高い顔認識AFさえあれば十分なような気がしますけどね。
α7R IIIの瞳AFも完璧じゃないし、そんなに重宝する機能なのかな?とは。
α9の瞳AFは別格で凄いらしいですが。
レンズラインナップ
- 標準ズームレンズ「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」
- 広角単焦点レンズ「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」
- 標準単焦点レンズ「NIKKOR Z 50mm f/1.8 S」
Zマウント専用レンズはとりあえずこの3本のみ。
特に残念なのがデザインと価格で、もっとも安い50mmF1.8で価格コム最安72,900円。
全てナノクリスタルコートの採用で、「S-Line」と呼ばれるニコン独自の設計指針と品質管理を高い基準でクリアし、特に高いレベルで光学性能を発揮するレンズ群だそうですが、最も安価な組み合わせのZ6と50mmF1.8やレンズキットで揃えたとしても30万円してしまいます。
またおまけにレンズデザインがダサいと言うか安っぽい…。
単焦点の方も3万円くらいで買えるシグマの30mmF1.4かと見間違えてしまうようなレンズデザインで個人的にも気に入りませんでした。
まぁ、新しいマウントのカメラの販売初期段階だからレンズ本数が少ないのは当然と言えば当然で、専用のFTZ マウントアダプターを使えば膨大な数のニコンのレンズを使えますから、既存のニコンDSLRユーザーはそこまで悲観する話ではないでしょうが、新規ユーザーにとってはなかなか高いハードルなのは確か。
バリアングル液晶じゃない
これはYouTuberのトニー氏ならではの欠点ってことになるのかもですね。
私はバリアングル、チルト両方のカメラを使っていますが、自撮りもしないし、YouTuberでもないからチルトの方がすぐに持ち上げられて好みです。
床置きで猫を撮影とかよくやるんで。
4K/60Pじゃない
これもYouTuberならではの視点かも知れません。
実際4K/60Pに対応し、動画撮影時のAFも素晴らしければ、ソニー機に対してかなりのアドバンテージになったんじゃないかと思いますが、結局そこまでニコンは動画性能に特化することはないってことなのかも。
個人的にはCanonは恐らく搭載してくる気がしています。
- バリアングル
- 4K/60P
- デュアルピクセルCMOS AF
でYouTuberまで根こそぎかっさらっていく気が…。
ピクセルシフト機能が無い
オリンパス、ペンタックス、ソニー、パナソニック皆搭載している機能なのに何故?と。
まぁでもα7R IIIのピクセルシフトとか私は殆ど使わないですけどね。
そもそもが十分な解像度のカメラなんで。
シグマのsd Quattroも未だに所有していて、このカメラにもSFDモードって似たような機能があるけど、ピクセルシフト同様に三脚固定が必須なんで、ほぼ使ったことはないです。
ちょっと風が吹いて葉っぱが揺れてもおかしな写りになりますから。
ただ、室内撮影では使える機能ではありますけどね。
室内でα7R IIIのピクセルシフト機能を使って1億画素で撮影したい物があるのか?と言われたら私は特にありませんけど。
GPS機能が無い
私は逆に必要ないんでこれが欠点だとは思いません。
強気の価格設定
価格コム調べで
- Z7が39万円前後
- Z6が245,000万円前後
になるようです。
2000万画素機のZ6がソニーの高画素機のα7R IIIと大差ない価格設定となってしまうため、いくら初値とは言え「高くて買えね」と感じる人は少なくなさそう。
もちろん時間が経てば価格コムの最安ショップとかでどんどん安値が更新されていく可能性もあるでしょうが。
以上がトニー氏が紹介したZ6、Z7の欠点8項目でした。
個人的にはあまり同意出来ない項目もありましたが、どう感じたでしょうか?
個人的に感じたZ6、Z7の欠点
ここからは私自身が感じたZ6、Z7の欠点に関して。
バッテリーの持ちの悪さ
ファインダーのみ使用時:約330コマ、画像モニターのみ使用時:約400コマ(CIPA規格準拠)
ソニー機が散々言われて続けてやっと最近改善したばかりの部分を、いきなりニコンにも求めるのは酷なのかも知れませんが、長持ちするDSLRのバッテリー容量に慣れきっているニコンユーザーにこの容量のバッテリーは酷すぎでしょう。
バッテリーグリップが用意されるでしょうが、そんなの装着するくらいだったらD850で良くね?って話になってしまう気も…。
再生ボタンが左側にある
個人的に撮影したら即確認するタイプなので、このボタン配置は嫌い。
ただGH5やG9、X-H1等、ミラーレスでも割とこの手の配置のカメラは最近多いようですから、気にならない人はならないかと。
まぁ使い慣れれば…ですかね。
レンズ3本全て防塵防滴に配慮
Zマウントレンズ3本全てに「防塵・防滴に配慮した設計」と配慮の文字が入っています。
Z6、Z7カメラ本体自体には「配慮」の記載がありませんが、当初発売されるこの3本を装着した場合は、このカメラ本来の防塵防滴性能を存分に生かすことは出来ないようです。
ニコンと言えばアウトドアでもガンガン使える堅牢、信頼性のイメージがあるだけに、この点は残念かも。
ただし、マウントアダプター FTZに関しては「配慮」の文字がありませんので、防塵・防滴に優れるレンズをアダプター経由で装着すれば問題ないのかも?
肩液晶要る?
なんか最近流行り?っぽい肩液晶(サブ液晶ディスプレイ)だけど、ミラーレスにこれ必要なの?と個人的には。
X-H1のように電源オフの状態でも確認できるっていうのなら便利かな?とは思うけど。
あれば気になって見ちゃいそうだし、そうすると肩液晶見てからファインダーのぞいてで、撮影がワンテンポ遅れてしまう気がしてどうも必要性がイマイチピンときません。
もっとも実際に使ってみたわけじゃないから、実際使ってみたら凄く便利なのかも知れませんが。
個人的に気になった点はこの4つくらいかな?
欠点って表現は大袈裟な項目もあったかも知れませんが、見られてナンボのブログのタイトルなんでご勘弁を。
追記
ソニーのカメラの方をチェックしてみたら、後から気になった点が見つかったので追記を。
4本しかないレンズマウント部の固定用ネジ
Z6、Z7共にレンズマウント部の固定用ネジが4本しかありません。
α7 IIIでさえ6本に増やしてさらに剛性を高めたって話なのに。
マウント径が大きいから4本だけで十分なのかな?
ソニーと異なり超望遠レンズが揃っているニコンなのに、アダプター挟んで装着しても耐えられるだけの耐久性を備えているのかちょっと気になりました。
レリーズ耐久回数が20万回
40万円するZ7の方でもレリーズ耐久回数が約20万回でした。
α7 IIIは同等の約20万回だけど、α7R IIIは約50万回なので、この点見劣りするなと。
もっとも各社調査方法が異なるために回数に違いが出ることもあるだろうし、レリーズ耐久回数の大小で故障しやすさが決まるわけじゃありません。
とは言え、少ないよりは多い方が良いのは当然の話。
売れなきゃ捨てられる
うちのJ5と同様に売れなきゃアッサリと捨てられる羽目になるでしょうね。
昔のニコンは真面目な企業だったのかも知れませんが、今のニコンはそう言う企業です。
予約を受け付けても金にならないと判断したら製造中止するし、KeyMissionだって放ったらかし、ニコ1は言うに及ばずで公式に終了のアナウンスすら出さない始末。
技術レベルは相変わらずトップレベルでも、上がダメダメだから正直またコケそうな予感がプンプンしてます。
α7R IIIから乗り換えるか?
個人的に乗り換えるまでの魅力は正直全く感じませんでした。
比較して優れている点、劣っている点、両方あるでしょうが、特に乗り換えたくなるような致命的な不満を感じていないα7R IIIを処分してまでZ7やZ6に乗り換える利点をほぼ見出せません。
私自身はこのままニコン1ユーザーとしてニコンのカメラを使い続けるつもり。
色味も写りもコンパクトさ、ボディの質感等々、凄く気に入っているJ5だし。
もっともニコンは既にニコン1ユーザーをニコンユーザーとは認めていないようだけど(苦笑)
F0.95は既にソニーにある
そうそう「マウント径が大きいZマウントだからこそ出せる!」みたいに言ってるけど、ソニーにも普通にF0.95のレンズは存在しています。
中一光学のMFレンズだけど、フルサイズ対応のF0.95のレンズとしては格安で。
「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」は発売しても一般人が簡単に手を出せる価格じゃないだろうし。
ちょっと気になったので一応。
キャッシュバックキャンペーン中
2019年7/29日まで最大4万円のキャッシュバックキャンペーン中。
前回と異なり今回はZ6も対象ですので、こっちはお買い得かも。
やはり高画素機は一般的に嫌われるようで、ソニーもα7IIIと比較してα7RIIIの値落ちが酷いことになっていますので、リセールバリューのことまで考えるとZ6の方が断然良いかと。
しかもソニーなんかと違ってZ6とZ7の大きな違いは画素数のみ(動画機能はむしろZ6が上)ですから、ある意味コスパ最強でしょうし。
瞳AFも搭載されて使い勝手も良くなっているようですから、買うなら今かもですね。
って言うか、うちのJ5なんかファームウェアはバグ修正の1回だけだったけどね(苦笑)
せめてタイマー設定時に1回シャッター切るごとに設定がリセットされてしまう点くらいは修正してほしいわ。