DJIのドローン「Mavic Air」を1年経たずに手放してしまいました。
決して気に入らなかったからではなく、Mavic Air自体は非常に気に入っていたのですが、それでもあえて手放した理由は以下の5つ。
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飛ばすことが可能な場所が限られる
購入前からある程度分かっていたとはいえ、実際ドローンを購入していざ飛ばして遊ぶとなると、想像していた以上に飛ばせる場所が限られてしまう現実が待ち受けていました。
私の住まいは茨城県の中途半端な田舎なので、車で2時間くらいの範囲で探せばドローンを自由に飛ばせる場所自体は見つかるのですが、それでも数はやはり限られてしまい、結局は5、6箇所くらいの飛ばせる場所をローテーションしてドローンを飛ばす羽目になってしまい、写真も動画も同じような被写体ばかりになってしまって飽きるのも早かった格好。
「人や建物から30m離れていないと飛ばせない」という航空法のドローン規制の条件は予想以上に厳しいです。
田舎は都会よりはドローンを飛ばせる場所に恵まれているとはいえ、私が居住している中途半端な田舎の場合は建物は意外とどこにでも存在しているし、河川敷なんかも車が止まっていたり、散歩している人たちも少なくありません。
人が少ない広い公園も結構ありますが、ドローンユーザーに対する世間の風当りは本当に厳しいので、まず飛ばすことは出来ないと考えた方がよさげ。
写真の公園はドローンを購入した当初飛ばして練習していた場所で、野球やサッカーがプレイ出来るグラウンドが2面ある広大な公園で「ドローンお断り」の看板も立っていなかったから普通に飛ばして遊んでいましたが、やはり人目が気になり飛ばすことは断念。
好きな場所で飛ばして遊べないというのはなかなかのストレスで、ここ最近は持ち歩くことすら激減していました。
海や山で飛ばすことが難しい
上の「飛ばせる場所が限られる」に付随する話にはなりますが、茨城県は幸い海も山もある県なので、Mavic Airを購入する際に「海や山なら人も建物もないから飛ばし放題」みたいに考えていましたが、実際は飛ばせることは飛ばせるものの、Mavic Airのような軽い機体だと海や山では風の影響が強すぎて、まともに飛ばすことがなかなか出来ませんでした。
厳密に言えば飛ばせるんだけど、強風の警告メッセージが流れてしまい、コントロール不能になる事故で「墜落&紛失」が考えられるため、初心者に毛が生えた程度の飛行技術しか持ち合わせていない私としては怖くて飛ばすことを諦めざるを得ないって感じ。
もちろん警告メッセージが出てもそのまま飛ばし続けることは可能ですけど、万一山や海で落下させてしまったら機体を取り戻すことはほぼ絶望的なので私は控えました。
何しろ私にとってはこの機体が初めての高額の本格ドローンだったわけで、フライトテクニックも不測の事態に陥った際にリカバリーする方法とかも全くありませんでしたから飛行には慎重にならざるを得ませんでした。
この山なんかは近場の250m級の低山なんですけど、それでもいつ登っても想像以上の強風が吹いているから、すぐに警告メッセージが出てしまいます。
もちろん上空になればなるほど風は強くなるので、なかなか飛ばすことが難しかった。
一方の海も常に風が強くて、なかなか飛ばすことが難しい場所のひとつ。
動画は諦めてあまり上空まで飛ばさずに「トライポッドモード」にしてこんな感じで写真撮るだけで帰ったりも。
おまけに海は釣り人やサーフィン、遊びにくる人たちなんかもいるので、強風以外での理由で飛ばせないこともありました。
NDフィルター使うのが面倒
Mavic Airは絞り値を物理的に変更できないため、絞りの値は常に開放F2.8となってしまいますから、日中だと白飛びを防ぐためにNDフィルターを使う必要性があります。
また、動画撮影時はシャッタースピードが速すぎると動画がカクついてしまうため、1/60程度に抑えるのが最適と言われているので、絞り値を変更出来ないMavic Airの場合はやっぱりNDフィルターを使って強制的にシャッタースピードをコントロールしてやる必要もあります。
私はこの13,000円くらいするケンコーのNDフィルターを使っていました。
そんなわけで、この機体の場合で綺麗に撮影することを考えると常にNDフィルターの携帯&装着が必須なのが地味に面倒くさかったです。
Mavic Airは簡単にレンズにNDフィルターを装着してやることが可能な機体ではありますが、それでもやっぱりプロポ側で簡単に絞り値を変えてやれる方が遥かに楽なことには違いありません。
雲一つない快晴の日で完全に明るさの一定の環境ならまだしも、空は雲で日差しが遮られたりして明るさがコロコロ変わることもありますから、飛ばす際はND16でバッチリだったのに、いざ飛ばしたらND4に変えたいなんて時もありました。
もちろんドローンは上空にいるんで、一旦戻すわけですが、変えて飛ばしたら「またかよ」みたいなことも。
年中夏休みの身分なら快晴の日を狙って行けますけど、そうじゃありませんし。
なお、Mavic Airでは絞り値の変更は出来ませんが、Mavic 2 ProやMAVIC 2 Zoomだと可能なので、恐らく次期Mavic Airでは搭載されるとは思います。
Mavic Air2でも結局は絞り値は固定のままでした
そろそろMavic Air 2(Mavic 2 Air)が出るかも
Mavic Airの発売日は2018年1月28日なので、発売から既に1年半経過しています。
DJIはMavic Pro発売の約2年後に後継機種のMavic 2 Proを発売しているため、Mavic Airの新型もそろそろ動きがあるのかなと考えました。
新型が発売されて型落ちになってしまうと、Mavic Airの下取り価格もグーンと下がってしまうので、とりあえず高いうちに一旦処分しておこうかと。
DJIがファーウェイの二の舞になる可能性も
アメリカのトランプ政権はやたらとファーウェイを叩いていますけど、冷静に考えればドローン市場は中国企業のDJIがほぼ独占しているわけですから、今後はこっちに矛先が向かってもおかしくありません。
実際そういう話もチラホラ出ているようですし。
軍事用としても使用可能なドローンは、考えようによってはスマホ以上に非常に危険なブツですから難癖もつけやすいし。
実際DJIのドローンを一度でも飛ばしてみれば分かりますが、Mavic AirやSparkですら誰でも簡単にピンポイントで特定の施設にまで飛ばして、機体ごと落下させたりすることとか容易です。
DJIにいつ飛び火してもおかしくないと思われるので、米中の不毛なやり合いが激しさを増している今のうちに一旦処分しちゃおうと考えました。
万一何かしらの規制の話が出てしまって下取り価格にも影響があってからでは遅いので。
Mavic Airは素晴らしいドローンだけど
そんなわけでMavic Air自体は非常に気に入ってはいましたが、私は一旦手放すことにして処分してしまいました。
Mavic Air本体に予備バッテリー1本でヤフオクに出品して87,000円くらいで売れたからまずまずだったのかなとは。
手数料でだいぶ引かれたけど。
結果的に総飛行時間はたったの7時間くらいに終わりました。
Mavic Airは本当に素晴らしいドローンでしたし、不具合も一切出ず快適に楽しめましたが、Mavic Air自体に対する不満というよりも、ここ日本でのドローンを取り巻く環境への不満が大きかった形です。
恐らく次期Mavic Airが発売されたらまた欲しくなってしまうでしょうが、本当に飛ばせる場所がなぁー。
見たこともない景色を容易に撮影できる楽しみは想像以上だったし、センサーサイズが小さくてもそれなりに綺麗に写りましたし、何よりも単純に飛ばしているだけでも楽しかったので、近場でもう少し飛ばせる場所が簡単に見つかればなぁ・・・。