シグマのカメラは昔から「高感度が使えない」と言うことで有名。
これは残念ながら最新機種のsd Quattroになっても同じ。フォビオンセンサーの宿命のようなもので、ブレイクスルーが起こらない限り永遠にこの問題の解決はないのでしょう。
ただ、使えないと言ってもどのくらい使えないのかの感じ方は個々で様々。
今回は使える使えないの境界線を探るべく、ISO感度別にサンプル写真を撮影してみて、sd Quattroのノイズの出方等々を検証してみました。
目次
sd Quattroの高感度は実際どうなのか?
撮影条件は使用機材が
- sd Quattro
- レンズ:17-70mm F2.8-4 DC MACRO HSM(Contemporary)
- 三脚:マンフロット190Go!(アルミ)
カメラとレンズの設定は
- レンズの手ぶれ補正オフ
- 絞り値:F4
- 焦点距離:58mm
- ホワイトバランス:オート
- カラーモード:スタンダード
- JPEG撮って出しで何もいじらず
こんな感じで全写真を撮影して、撮影したJPEGファイルをLightroomで読み込み、等倍で比較したのをMacでキャプチャーして画像にしています。
全ての画像はFlickrにアップしているので、クリックで横2048pxに拡大できます。
左ISO100-右ISO125
さすがに全く変化がありませんので、次ちょっと飛ばしました。
左ISO100-右ISO250
ISO250も余裕。まだ安心して使えるレベルかと。
左ISO100-右ISO320
若干顔の色や着物の赤が薄くなった感はありますが、個人的には全然許容範囲。
左ISO100-右ISO400
この辺りから顕著に色データが消失していく感じで、色が薄くなっていくのが分かります。
左ISO100-右ISO500
ノイズが大幅に増え、はっきりと色が失われていくのが分かります。ただし、被写体のディテールはちゃんと残っているので、色やノイズをいじってやればSNS等に載せるサイズならいけそう。
左ISO100-右ISO640
ISO500からほとんど変化がない印象。
左ISO100-右ISO800
更に色データが失われてしまいましたが、被写体のディテールはまだしっかりしているのは意外。
左ISO100-右ISO1000
ここまでくるとさすがに使いたくない感じ。ソニーセンサー搭載のミラーレスのISO6400辺りに相当する印象でしょうか。
左ISO100-右ISO1600
何故か色データが若干戻る不思議な現象が…。ただし、ISO1000よりも着物の模様等が潰れ、塗り絵っぽくなっています。
意外と高感度も使えるかも
あくまでも個人的な許容範囲ですが、大きなサイズで使うならISO400まで、ブログサイズの680pxとかならISO800までかなって感じでした。
ISO400までは色データの消失が少なく、ISO800までは色とノイズをいじってやれば小さいサイズなら使えるかなと。
とは言え、やっぱりこのカメラはISO100限定のカメラなのに間違いはないでしょうが。
最後に
あくまでこれは一例に過ぎないので、様々な撮影条件や被写体の色合い等によってノイズの出方等は当然変わってきます。それと今回はJEPG撮って出しを利用したので、RAWになるとまた違った結果になるかも。
シグマのRAWファイル(X3F)は面倒臭いんですよ。現状SPPで開いてTIFFで保存しないとLightroomで読み込めないので。
もう少し経てばsd Quattroもsd Quattro HのようにファームウェアのアップデートでDNGでも保存できるようになるみたいですけどまだ来ませんね。
MC-11もいつになったらα6500に正式対応してくれるのだろうか?