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【動画撮影時】X-T30のクソ仕様がX-S10で改善されているのか?

富士フイルムからX-S10の発売が発表されました。

  • ボディ内手振れ補正
  • グリップの大型化
  • バリアングル液晶搭載
  • 小型ボディ

動画は4K/60Pは撮影できないものの、小型ボディに機能・性能てんこ盛りで実売12万円程度と、スチル、動画両方共に高いレベルで非常にコスパが高い優良機種で間違いなくヒットしそうだなと思います。

防塵防滴じゃない!」とか言われているみたいですが、これで防塵防滴だったら一桁機のX-T3やX-T4の立場がなくなるから備わっていなくてOKでしょう。

っていうか初値で実売12万円のカメラに求め過ぎ。

私はX-T30を所有しているので、今回はスルーする予定ですが、そのうち安くなったら買い替えようかなとは。

X-S10はボディ内手振れ補正にバリアングル、高速AFを搭載しているため、自撮り系のYouTuberにも受けると思いますが、一世代前の旧機種となる私が使用していることがX-T30には動画撮影時にびっくりするクソ仕様があるので、動画もバリバリ撮りたい場合はここら辺改善されているのかは必ずチェックした方が良さげ。

「クソ」とか言葉遣いが悪くて申し訳ないんですが、そう表現するしかないほど酷いんだもん仕方がない・・・。

しかも、ほったらかし状態でファームウェアで修正しようとすら考えていないし。

動画撮影時のX-T30のクソ仕様

フォーカスエリアが2種類しか選べない

動画撮影時のX-T30のフォーカス選択画面
動画撮影時のX-T30のフォーカス選択画面

オートやシングル1点、ゾーン等のフォーカスエリア(フジでいうところのAFフレーム選択 )の話になりますが、X-T30の場合はスチル時と動画時で分かれていて、動画撮影モード時は

  • オートエリア
  • エリア選択

この2種類しか選べません。

エリア選択のエリアが大きく、サイズ変更不可

動画撮影モードで「エリア選択」を選んだ場合ですが、サイズがこの緑の枠の何ともアバウトな大きさのサイズから変更することが出来なくなり、このサイズ固定になります。

「嘘でしょ?」と思いましたが、本当に出来ないんです。

一応スチル時と同様にジョイスティックを押し込むと、枠が写真のように緑に変わって変更可能な状態にはなるのですが、前後のダイヤルを回しても枠のエリアサイズは一切変わりません。

ちなみにスチル時は非常に細かく枠のサイズ変更が可能です。

オートエリアに戻せなくなる

おまけに動画撮影時に「オートエリア」(いわゆるカメラ任せの全画面AF)から液晶をタッチして「エリア選択(タッチAF)」に変更すると、オートエリアに戻せなくなります

これも「嘘でしょ?」と思って色々いじったり、説明書を読んだりもしてみましたが、やはり戻せません。

「オートエリア」に再度戻したければ、動画撮影を一旦中止してまた設定し直して再度撮影を開始する必要があります。

だから一度でも「エリア選択」に変更したら、オートに戻せないからピント位置はいちいち自分で液晶をタッチするか、ジョイスティックでエリアを変更する必要があります。

当然ソニーのカメラなんかは撮影中でもタッチAFから簡単に戻せます。

というか他にこんな当たり前のこと出来ないカメラってあるの?

そもそも動画撮影モード時はボタンが押せない

仕上げはこれ。

信じられない話なのですが、動画撮影中はメニューボタンやカスタムボタン、Qメニューを押してもメニューや機能が表示されません

動画撮影中に操作可能なのは、ジョイスティックと露出補正ダイヤル、S・C・Mのフォーカス切り替えレバー等のいじると物理的に値を変更可能な物理ボタンだけかな?

とりあえず動画撮影時は全てのボタンが押しても無反応となるため、Qメニューも押せず、カスタムボタンも押せず、フジのカメラで動画撮影する最大のメリットとも言えるフィルムシミュレーション(色味)の変更すらも出来ません。

「エテルナで撮影しているけど、プロビアに変えてみるとどうなるかな?」みたいなことは撮影前の段階で全てチェックしなさいということらしい。

だから一度撮影が始まってしまったら撮影を中止するまで、極一部の設定の変更しか出来なくなります。

ズーム中オートフォーカスが外れる

私が所有しているX-T30とXF1680との組み合わせに限った話なのかも知れませんが、ズーム中はオートフォーカスがオフになるので、ズームしている間は被写体がピンボケします。

管理人
管理人

後日試したX-S10とXF16-80mmF4でも同じだったから、このレンズか、カメラ側の仕様みたいです

クリエイティブな作品を作るのならズームってあまり使わないのかも知れませんけど、ペット撮影なんかだと割と頻繁に使いますからこれ意外と困ります。

私はやってませんからよく分かりませんが、Vlogなんかでもズームは使うでしょうから、Vlog用として検討しているYouTuberさんも注意が必要かと。

ズーム中はピントが全く合いませんから、何とも気持ちが悪くて間の抜けた映像になります。

ズーム中にフォーカスが外れる現象はこちらの動画で再現してくれていました。

こんな感じでズームイン・アウトを繰り返すこと自体はそうないでしょうが、とにかく使ってて気持ちが悪くて私は無理でした。

ただし、動画にもあるように、X-T3でも最新のファームウェアと、このパワーズームとの組み合わせだとズーム中でもフォーカスが合うようになるみたい。

内蔵マイク撮影時のノイズ音

X-T30の問題なのか、装着しているXF16-80mmF4の問題なのかは、私は富士フイルムのカメラとレンズは現時点でこの組み合わせしか所有していないから問題の切り分けが出来ないのですが、内蔵マイク使用時に「カー」というノイズ音が入ります。

ちなみに所有していたXF35mmF1.4はジーコレンズでオートフォーカス音が酷くて動画撮影時には使い物になりません(音声別撮りなら使えますが)でした。

入る音に関しては2世代前くらいのデジカメでよく聞いたような音と表現すりゃ何となくお分かり頂けるかと。

土管を水が流れるような音というか。

当然「外部マイク使えばいいじゃん」となりますが、このカメラは今時端子がφ2.5mmなので、一般的なφ3.5mmステレオミニプラグの外部マイクはそのままつけられません

外部マイクを使用したい場合は変換プラグを別途購入する必要があります。

X-T30で動画撮影は厳しい

以上、X-T30の動画撮影時のクソ仕様に関してはこんなところでしょうか。

個人的な感想としては、X-T30で動画撮影は厳しいです。

  • 6K→4Kにオーバーサンプリング
  • 4:2:2 10bit HDMI出力
  • F-Log記録

動画の写り自体は素晴らしかったり、Log撮影も可能だったりと十分本格的な動画撮影が可能な機種だけに尚更残念だったりします。

もっとも、富士フイルムが動画機能に本格的に力を入れ始めたのは最近のことなので、動画用途を考えられて設計していない古い設計のレンズも多く、そもそも動画用途に向いているメーカーとは言えませんけどね。

X-T30に関しては、ファームウェアのアップデートで修正する気もないようですから、面倒臭いんで私は動画撮る時はソニー機使います。

管理人
管理人

X-T30の動画機能に関しては使いこなしているわけではないため、もしかすると私が間違っている可能性もあるかも知れません。その場合は是非コメントで教えて頂けると助かります。

X-S10購入前に是非チェックを

そんなわけで、X-S10でバリバリ動画撮影したいという方は、X-T30からここら辺がちゃんと変更されて問題がクリアになっているかどうか是非チェックしてからご購入された方が宜しいかと。

既にいくつかのレビュー動画がYouTubeにアップされているようですが、私は観てしまって買いたくなってしまうと困るので観ていませんから、ここら辺の問題点はチェックしていません。

X-S10がどのような位置付けとして考えられているのか私は分かりませんが、サイズ的には事実上X-T30の後継機種的な意味合いも持つのでしょうし、X-T30同様に動画の機能性能は作り込みが甘い可能性も考えられます。

さすがに今回のX-S10は動画撮影機能にも力を入れていると思うから、まさか色々と改善しているかとは思いますが、一桁機のX-T3ですら次回のファームウェアの更新時にやっと

動画撮影時にもシングルAFのエリアサイズを変更できるようになりました

https://fujifilm-x.com/ja-jp/global-news/2020/1015_3772800/

これが出来るようになるとのことですし。

こんなの発売から2年以上経過してやっとです・・・。

X-T30には来ないみたいだけど。

X-T30とXF16-80mmF4 R OIS WR
X-T30とXF16-80mmF4 R OIS WR

とはいえ、今回の話は動画撮影時の話に過ぎず、スチル機としてはX-T30は本当に良い出来なので、個人的にはかなり気に入って使っています。

X-S10はボディ内手振れ補正も強力なのがつくので、X-T30との組み合わせだと手振れが気になってしまう富士フイルムの優良な単焦点レンズの数々とも相性は抜群でしょう。

昨今どこもかしこもフルサイズミラーレスばかりであたかも「フルサイズミラーレスじゃないと・・・」みたいな印象を持たれる方もいらっしゃるかも知れませんが、APS-Cセンサーを搭載したカメラは本当にバランスが良くて使いやすいです。

特にフジのカメラは画質も色も操作性も良く、高感度も下手なフルサイズに近いくらい優れています。

X-S10はスチル機オンリーで購入したとしても損はしないと思いますし、サブとしてもメインとしても非常に魅力的なカメラではなかろうかと。

X-S10もダメでした

富士フイルム X-S10
富士フイルム X-S10

実際に1週間レンタルしてX-S10を使用してみましたが、録画中でも設定の変更が出来るようになったりと色々と改善はしていましたが、

オートエリアからタッチAFに切り替えると再びオートエリアに変更できない

この点は残念ながら変更ありませんでした。

いわゆる「ピン送り」をするために液晶画面をタッチしてピンポイントで被写体にピントを合わせてしまうと、AFを再びカメラ任せのオートエリアに変更するには一旦録画を中止しなければいけません。

だから一度タッチAFを使用したら、以降は録画を中止するまで自分でタッチしてAFを合わせるしかなくなります(苦笑)。

「んな馬鹿な・・・」と思って何か設定があるのか富士フイルムのサポートに電話してみましたが「仕様です」とのことでした。

動画撮影時のAF性能も以前私が使用していたX-T20の頃よりも格段に進歩していますから、ピントをオートエリアでカメラ任せで撮影するだけでもさほど困ることはないとは思いますけど、オートとタッチを自由に変更できるほうが便利に決まっているわけで、これくらいファームウェアのアップデートで何とかならないんでしょうかね?

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