先日購入したばかりの富士フイルムのX-T30。
それなりに不満点はあるものの、特に目玉のAF性能の進化は評判通り目覚しいものがあり、AF周りが初期不良臭くて即売りした以前購入したX-T20とは雲泥の差を実感しています。
ジーコレンズと知らずに購入したXF35mmF1.4 RでもAF速度は全く気にならないレベルだし、X-T20で酷かった(というよりも私の個体で酷かった?)AFの精度の面も全く問題なく、今後末長く愛用できそうな印象というのがファーストインプレッション。
逆にカメラの性能面とは異なり、物理的な機能の点ではX-T20で感じた不満が全く解消されていないことも多々あってイラっとさせられることも。
その一つがファインダーのガラス面までの浅さ。
とにかくアイカップ(アイピースカップ)が薄い・・・というよりも、このカメラのアイカップは「あれ?外れてどっか行っちゃった・・・」ってなレベルで、アイカップの意味を成していないと言っても過言じゃないくらい。
私は男性の割にまつ毛が長く、化粧品類も使いますから、まつ毛に付着した美容クリームなんかがファインダーのガラス面に付着して汚れてしまいまうことも。
このカメラは女性ユーザーも対象にしているはずですが、女性でしたら尚更でしょう。
そんなわけで、とりあえずこのカメラの不満点の一つであるアイピースカップを変更して使いやすくしてみることにしました。
目次
KiwifotosのX-T30用アイカップ
購入したのはAmazonで売られていたX-T30用のアイカップ。
Kiwifotosという恐らく中国メーカーの製品でしょうが、どんなメーカーかは分かりません。
こちらはX-T30の他にもX-T20とX-T10でも使えるとのこと。
箱が随分と汚れて見えますが、写真の通りで私が汚したわけではなく、このままの状態で届いています。
ちなみにX-T30用のアイカップは「ユーエヌ」からも発売されていてヨドバシ等で取り扱いあるようですが、恐らく見た感じ同じ物にしか見えませんでした。値段も変わらないし。
私はAmazonのポイントがあったのでAmazonでKiwifotosの物を買ってますが、ヨドバシのポイントとかある人はヨドバシの通販を利用してユーエヌの買ってもよろしいかと。
実際にアイカップを装着してみた
装着方法は簡単で、このアイピースカップはホットシューカバーが繋がった形状になっているので、ホットシューにこのホットシューカバー部分を押し込んで装着するだけです。
元々ついているアイカップは外す必要(外せるのか不明ですが)がありません。
ぴったりサイズで作ってあるからか、これだけでアイピースカップもピタっと気持ち良いくらいに隙間なくはまります。
X-T30はホットシューカバーがありませんから、これを付けていればホットシューの埃や汚れ等の除去にもなりそう。
アイピース部分の素材はシリコン製で、普通のカメラに付属しているのと全く変わらない素材感。
多少柔らかめだから接眼しても目の周りが痛くなりません。
装着することでアイカップの大きさがここまで変わることに。
この商品のメリット
- ファインダーのガラス面が汚れない
- 液晶をチルトした際にアイセンサーに引っかからない
- ワイドタイプなので遮光性が高い
- 液晶に鼻が当たりにくくなるので鼻の脂で液晶が汚れにくくなる
アイカップが大きくなることでファインダーのガラス面にまぶたやまつ毛がくっつくことがなくなり、ファインダーのガラス面が汚れなくなります。
このメリットは私にとっては非常に大きく、この商品を購入して良かったなと感じた点でした。
もう一つのメリットは、例えば床に寝ている猫を撮影する場合などでよく使う
こんな感じで液晶をチルトして「タッチAF」した際に指がアイセンサーに引っかかってしまって勝手にファインダー表示に切り替わり、AFポイントの移動の動作が妨げられる誤作動が無くなりました。
これソニーのカメラなんかだと液晶をチルトした段階で自動的に液晶のみの表示に切り替わり、アイセンサーも自動的にオフになるのですが、フジのカメラはこれが出来ないみたいで、尚且つファインダーとアイセンサーが中央にあるから、タッチフォーカスする度にアイセンサーに引っかかって液晶が消えてしまいイライラしていました。
これは室内での猫撮影メインで頻繁に液晶をチルトさせてタッチフォーカスを利用する私としては非常に助かりました。
これに関しては、アイセンサーから液晶のみの表示に切り替えれば良いだけではあるのですが、アイセンサーはやっぱり便利なので、個人的にはいちいち変えるの面倒臭いんで。
遮光性に関してはファインダー内に光が入りにくくなるってことです。
私の場合は特にまつ毛が当たってガラスが汚れないように離れてファインダーをのぞくので尚更ファインダー内に光が入りやすいようなので。
液晶に鼻が当たらなくなるのはアイカップが大きいから。
鼻が高い人はこれでも当たるでしょうけども。
この商品のデメリット
- VIEW MODEボタンが押しづらくなる
- 視度調節ダイヤルが変更しづらくなる
- ファインダー像が何故か若干ケラれる
- 液晶をチルトした際に画面が隠れてしまう
- チルトした液晶を戻しづらい
VIEW MODEボタンというのは「ファインダーのみの表示」に変更したり、逆に「液晶表示のみ」にしたりを切り替えるためのボタンです。
これがこのアイカップをはめることでシリコン部分がボタンにかかってしまって押しづらくなってしまいました。
まぁ押せないこともないから気にならない人もいるかも知れませんが、このボタンを割と良く使う方はストレスを感じるかも。
ファインダーの視度調節ダイヤルはVIEW MODEボタンの反対側の位置にあるので、こちらもダイヤルが回しづらくなってしまいました。
視度調節ダイヤルは一度設定してしまえば頻繁に変える必要性はないので、こっちは普通の人はストレスにはならないかも。
私自身もストレスは感じませんが、完全に隠れてしまうので一応。
ちなみにアイカップが深くなる分、ファインダーの表示がズレるため、厳密に調節する場合は再度調節する必要がありそうです。
ファインダー像のケラれに関しては目を置く位置によって人それぞれ見え方が異なるのかも知れませんが、私の場合は上の両端が若干ケラれてしまう形になってしまいました。
これはちょっとイラッとする人もいるでしょうし、これがダメでせっかく買っても外しちゃう人もいる気がします。
液晶画面が隠れてしまうのはこんな感じで、正面から見る分には隠れませんけど、チルトしたりするとって話。
更に液晶を引っ張り出して上に持ち上げれば普通に見れるようにはなりますが。
チルトした液晶を戻しづらくなるのはこんな感じで。
アイカップが大き過ぎてチルトの方向によっては引っかかってしまうので。
結局私は外す羽目に
装着した際のメリットとデメリットを天秤にかけて結局外して使わないことに。
若干ですがファインダー像がケラれるのが気持ち悪いし、液晶をチルトした際に画面上部がアイカップで隠れてしまう点も堪らず嫌でした。
確かにメリット2点は非常に大きいので、撮影スタイルによっては取り付けることもあるとは思いますが、基本は外したままかな。
もう少しカップ部分が小さいか、横に細長いタイプなら良かったのかなと思うので、買い直すかも。
ちなみに富士フイルム純正のX-T30用のアイカップはこれだとか。
私が購入したものと異なり、ホットシューカバーと一体型ではなく、単に元の位置に上から被せるだけだから外れやすいみたいですが、横長タイプだから、今回のデメリットの数々が結構解消されるような気も・・・。
っていうか、こんなのご丁寧に別売にせず最初から付属して発売してくれよ!!
ファインダーのぞけば誰だって不満を感じるような酷いアイカップの仕様を「X-Tふた桁機」はいつまで続けるつもりなの?
こんなの開発段階で開発チームの誰からも不満が出ないわけ?
浅いグリップといい、穴が開きっぱなしのシャッターボタンといい、いつまでこのまま放置しちゃうの。
せっかくAF性能が良くなって機能・性能面で更に良いカメラに仕上がっているというのに、カメラの物理的な部分の不満がほとんど解消されていないX-T30なのでした。