奇跡のカメラ?EOS RPを実際使ってみた素人の本音レビュー

EOS RP + RF35mm F1.8 MACRO IS STM
EOS RP + RF35mm F1.8 MACRO IS STM

GooPassでキヤノンのEOS RPをお借りしてガッツリ使ってみたので、素人なりの忖度なしのレビューをしてみようかと。

個人的にかなり良い点、悪い点はっきり分かれるカメラでしたので、良い点、悪い点に分けて項目別に書き綴ってみたいと思います。

Canon EOS RPの良い点

抜群の操作性

もともと未だに使い続けている60Dを買い替えるか迷っていた80D、90Dだったり、EOS Mシリーズを家電量販店で結構いじっていたから分かってはいたものの、スマホをいじるような感覚でメニューをタップ操作で簡単に切り替えられる操作性はやはり抜群でした。

私のメインカメラはソニーなので、これが出来ません。

α7SⅢは対応しているようですが、スマホ作っている企業のくせに何故これを頑なに搭載しない(「しなかった」になる?)のか本当に意味不明なんですけど・・・。

特にバリアングル液晶とこの操作性の相性が抜群で、右手はカメラをホールドしながら人差し指をシャッターボタンの位置に置きつつ、左手はバリアングル液晶開いた状態で持ち、設定を変更したり、タップでフォーカスポイントを変更して、右手でシャッターを切るという操作感が本当に気持ちが良くて、写真を撮影する行為自体が本当に心地良く楽しく感じました。

同じく私が所有している「OM-D E-M5 Mark II」も液晶でタッチメニューが使えるのですが、通常画面だと液晶のタッチ操作を変更することしか出来ないし、

スーパーコンパネ(キヤノンでいうところの「Qメニュー」)を開いた状態でも設定項目をダブルタップするか、タップしてダイヤルを回して設定を変更する必要があったり、整列が綺麗じゃなくて項目が小さかったりでタップ操作がやりにくかったりします。

その点キヤノンの方はISO感度や露出補正、TVモードならシャッタースピード、AVモードなら絞り値をタップ操作で即変更可能ですし、

Qメニューを開いた状態でも各項目が綺麗に並べられている上、適度に押しやすい大きさで、またフォントも見やすく、容易に変更可能、とちゃんとタップ操作をしやすいように考えて作られているのが分かります。

おまけにキヤノンのほうは設定項目をタップすると説明まで表示してくれるから、カメラ初心者にも優しい形。

液晶の感度も設定変更の場合はタップ後に若干のラグはあるものの、スマホと大差ないレベルで使えるし、本当にこのタップの操作性は抜群で使っていて楽しく、この点だけでも購入したくなるくらい個人的には非常に気に入りました

それと、シャッター側のメイン電子ダイヤルの斜め左上に「M-fn」ボタンというのが用意されていて、これを押すことで

このような簡易メニューが表示され、普段よく利用する基本的な機能の設定項目を前後のダイヤルで簡単に変更できる点も非常に便利でした。

タッチ操作が苦手な方(この簡易メニューはタッチ操作できない)はこのM-fnボタンを利用したアナログ的な設定変更も可能なので、どちらでも好きな方をユーザー側が選べる形。

悪くないEOS RPの高感度耐性

このカメラのセンサーは、2017年に発売された一眼レフ

「6D Mark II」のセンサーを流用しているとのことなので、ISO感度を上げるとノイズ多く出たり、ディテールが欠落するかと思いましたが、予想以上の高感度耐性でちょっと驚きました。

EOS RP ISO8000の高感度サンプル
EOS RP ISO8000の高感度サンプル

薄暗い室内だったので、ISOオートで必然的にISO8000まで上がりましたが、ノイズは当然出ているものの、ディテールが潰れて塗り絵のようになったりもせず、このブログの横640pxまで縮小すれば十分使える写真でLightroomで現像(明るさちょっと上げてノイズの輝度を25にしています)できました。

値段と古いセンサーを流用していることを考えても全然悪くない高感度耐性なのでは?と個人的には。

バッテリーカバーを除いたEOS RPボディの質感

バッテリーカバー部分だけ樹脂丸出しの素材で安っぽく、蓋がパカパカ音が鳴るのが気になりましたが、その他はガッチリと作られていて好印象を持ちました。

特にボディ上面部分は感触も剛性感も十分感じて非常に良く作られています。

値段が安いこともあり、勝手な印象として質感は安っぽそうと思い込んでいましたが、実際に使ってみて大いに反省した点でした。

ちなみに、シャーシのみマグネシウム合金で、外装はポリカーボネート樹脂でプラスチック製とのことらしいのですが、キヤノンの公式サイト情報ではないので定かではありません。

EOS RPのバッテリーカバー
EOS RPのバッテリーカバー

これがその安っぽい素材で出来ているバッテリーカバー&カードスロット。

この爪で引っ掛けつつ起こして開けるタイプは個人的には本当に嫌いなんですよねー。

Z50もそうだったけど、ニコンやキヤノンはなんでこの部分は一眼レフの作りを踏襲するんですかね?

基本的に男性は爪を短く整えておくのが当然と思っているので、凄く開けづらいんですわ。これ。

あとこのカメラは「防塵防滴に配慮」とかキヤノンは言ってますが、シーリングされている箇所が少ないので、小雨程度でも危険かと。

以前はソニーやパナソニックだけが「配慮」の文字を使って誤魔化していましたけど、最近はキヤノンもニコンもそれに完全に乗っかっていて残念です。

EOS RPの良好なグリップ

グリップは深さも十分な上、ゴムの質感がしっとりと手に吸い付くような質感なので、男性の割に手が小さめの私としてはホールド性は十分すぎるほど良好でした。

装着していた35mm F1.8のレンズの軽さも手伝って、ストラップなしで持ち運んでも落とさない自信が(実際はお借りしている機材なのでストラップは着けてましたけど)。

液晶が干渉しづらい位置にあるEOS RPのマイク端子

動画撮影時に外部マイクを装着してバリアングル液晶を開いてもケーブルが干渉しづらい位置にちゃんとマイクケーブル端子が作られています。

あくまでも「しづらい」だけで、ぶつからないというわけではありませんが、バリアングル液晶がマイクケーブルに干渉して自由に動かせないカメラもあったりするので、コンパクトなカメラでちゃんと計算されて作られているのは評価できるのではないかと。

アダプタ付属のコントロールリングが便利

設定を割り当てられるコントロールリングつきのマウントアダプター

「EF-EOS R」を使ったのですが、赤丸位置のダイヤルにISO感度等の設定を割り当てられることが可能で非常に便利でした。

ただし、非常に回しやすい位置にあるため、誤操作しやすくて鬱陶しく感じることも。

EOS RPの手ブレ補正

EOS RPにはボディ内手ブレ補正機能はありませんが、RF35mm F1.8 MACRO IS STMの手ブレ補正の効きがかなり良好なので、マクロ域(ハーフですが)でも手持ちでシャッタースピード1/8とかでもブレずに撮影することが出来るくらいでした。

マウント径の大小で特に周辺部の描写性能に影響があるのか否かの不毛な論争はニコンユーザーとソニーユーザーの間で度々起こるようですが、少なくても手ブレ補正に関してはマウント径が大きいほうが有利なのは間違いないのかも。

Canon EOS RPの欠点

紙の穴あけパンチのようなシャッター音

このカメラはメカシャッターを非搭載で、電子シャッターのみのようですが、その電子シャッターの音が穴あけパンチで紙に穴を開ける時のような音がします。

個人的には特別嫌な音ではありませんが、非常にチープに感じる音だし、そもそもカメラのシャッター音にふさわしい音とは思えませんでした。

音はユーザーが選択可能なように数種類用意しておけば良かったのでは?と。電子シャッターのみなんだから尚更。

EOS RPの平凡な描写性能(描写力)

私のメイン機が高画素機のα7RⅢだからということもありますが、描写性能に関しては平凡で約2,000枚程度写した写真をiMac 5Kでまじまじと確認してみても「感動するような写りをしている写真」はぶっちゃけ1枚もありませんでした。

ちなみに撮影は全てRAWで約2,600万(6240×4160)画素の最高画質で撮影しています。

描写性能はレンズ次第とも言えるわけですけど、装着していたレンズは

「RF35mm F1.8 MACRO IS STM」の単焦点レンズなわけで、個人的な印象としてはもう少し頑張って欲しかったなと。

決して写りが良くないというわけではありませんが、ヌケの良さとかキレとかをあまり感じないのはカメラのせいなのか、レンズのせいなのか、ローパスフィルターレスじゃないからなのか、私には分かりませんけど。

もちろん描写性能に関しては、Lレンズとかつければまた評価は違ったのかも知れませんが、LレンズをつけたらつけたでEOS RPのコンパクトさが損なわれるわけで微妙でしょう。

ちなみにこのレンズもまた酷い。

フォーカス自体はかなり高速なのですが、ハーフマクロで設計しているためか、全群繰り出し(いわゆるジーコレンズ)なので、一旦フォーカスを外すとリカバリーは遅いし、何しろガーガーガーガーうるさいフォーカス音が安っぽさを助長していて非常に嫌。

次世代のRFレンズでこれはダメなのでは?まぁ後で35mm F1.2とか別に出すんでしょうけども。

EOS RPはAPS-C並?のダイナミックレンジ

元写真(RAW)がこれで、

Lightroomの自動補正で修正したのがこれ。

白飛び部分は現像で修正するのが困難なので、このようにあえてローキーに撮影して現像時にシャドウを持ち上げるというのがセオリーと言われているからこのように撮影するんですけども。

パラメーター的にはこのくらいしかいじっていない(ノイズ軽減もなし)し、ISO250という低感度で撮影しているにも関わらず、

等倍で確認すると持ち上げたシャドウ部分のディテールの欠如とノイズが酷いことに。

もちろん過度にシャドウや露光量を持ち上げなければこういうことにはなりませんが、フルサイズのカメラを使う大きなメリットのひとつとして広いダイナミックレンジが挙げられるわけですから、もう少しマシなセンサーを積んで欲しかったというのが本音。

調べてみると、6D Mark IIのセンサーが「低感度のダイナミックレンジが狭い」と評判だったらしい。

カメラの中でセンサーは最もコストが掛かるパーツのひとつでしょうから、価格を下げるために仕方がなかったんでしょうけども、私が使っていた富士フイルムのX-T30よりもダイナミックレンジは劣るような印象を持ちました。

X-T30の名前と曖昧な印象という言葉を使ってしまったから一例として追記しておきますが、この写真は2018年発売のX-T3やX-T30と同じセンサー、エンジンを積んでるAPS-Cの富士フイルム「X-E4」で撮影した写真(ISO160)で、RPの写真同様にLightroomで自動補正しています。

EOS RPよりも更に暗部を持ち上げたパラメーターになりましたが、等倍で見てもやはりRPよりもノイズ量も少なく、塗り潰されたようなディテールの欠損もあまり見受けられませんでした。

テンポの悪いシャッターフィーリング

撮影後に表示される自動プレビューをオフに設定しているのに、単写で1枚撮影後に即撮影しようとすると液晶表示が止まって引っ掛かるようなラグが出て撮影のテンポが悪く感じました

今まで使ったカメラでこんなの初めてなので、ちょっと驚いていますが、何か設定を変更するとまともになるという症状ではなさげ。

ちなみにSDカードはこの高速なカードを使っていましたから、書き込み中のラグみたいなものではないようです。

デュアルピクセルCMOS AFが使えないなんちゃって4K

私がEOS Mシリーズ等のキヤノンのカメラを買わなかった理由のひとつがこの件だったのですが、このカメラも4K動画撮影時にはキヤノンご自慢のデュアルピクセルCMOS AFは無効となり、コントラストAFになってしまいますし、そもそも4K動画も「画像処理により4K(UHD)解像度での出力としています」と書かれている通り「なんちゃって4K」なのが残念な点。

個人的にクロップされるのは許容範囲なのですが、この2つはちょっと無理です。

これも価格を安くするために仕方がなかったのかも知れませんが、ここまで中途半端なら4Kなんて無しでフルHDのみ搭載したほうが余程潔くて好印象を持つと思いますけどね。

更に値段も下げられるだろうし。

ただし、4K動画を撮影してみましたが、結構キレイな映像だったことは付け加えておきます。

使い物にならないなんちゃってサイレント撮影

このカメラでサイレント撮影(サイレントシャッター)をしようとする場合は、モードダイヤルを回したスペシャルシーン(シーンモード)の中からサイレントモードを選択する必要があります。

スペシャルシーンは初心者向けのモードになるため、設定を自由に変更することが出来ないオートモードでの撮影となりますから、絞り値はおろかISO感度もシャッタースピードもいじれません。

個人的には全く使い物にならないサイレントモードでした

シャッタースピードが1/4000まで

このカメラはシャッタースピードが1/4000までしか対応していません。

せめて1/8000くらいは対応して欲しかったところ。

っていうか、今どきのフルサイズで1/4000までって他のメーカーであったかな?

ニコンの普及期のZ5も、ソニーの古いα7Ⅱでさえ1/8000まで使えるけど。

Lightroomにプロファイル(カメラマッチング)がない

全てRAWで撮影したのですが、キヤノンがアドビに提供していないから?か、EOS RPの色味のプロファイル(カメラマッチング)がありませんでした。

EOS RPのカメラ内のピクチャースタイルは「スタンダード、風景、ポートレート」等が用意されていますけど、これらがLightroomに用意されていないという意味です。

EOS R5の写真を現像した時も感じましたが、EOS Rシステムになってキヤノンの色味が良いと個人的には思わなくなったから、私自身はプロファイルが用意されていなくても特に不便には感じませんでしたが、RAWでもキヤノンの色を再現したいという方は、Lightroomは使えないので、カメラ内で現像するか、キヤノン純正ソフト等を利用するしかないようです。

2021年10月末のLightroomのアップデートでEOS R5とR6にはプロファイルが実装されたようですが、RPは除け者扱いのようです。何で実装させるカメラとさせないカメラを区別するのか意味不明。

EOS RPの作例(サンプル)

RAWでしか撮影していないため、写真はRAWデータをLightroomで読み込んだだけの状態の「RAW撮って出し」の写真です。

こういう写真で、

こんな感じに現像する前の写真になります。

色味どうですかね?

個人的に60Dと比較すると、よりナチュラルな色味寄りになり、良くも悪くもキヤノンの色の良さみたいなのが失われてしまったような印象を持ったのですが・・・。

他のカメラマンが撮影したデータをいじらせてもらった時も同様に感じましたけど。

ここら辺も全てRAW撮って出し。

レンズはハーフマクロなので、このくらいまで寄ることが可能でした。

開放F1.8ですが、猫の鼻のボツボツまでちゃんと写っていました。

EOS RPの個人的な総評

EOS RPの個人的な評価
満足度
 (4)
画質
 (3)
デザイン
 (4)
操作性
 (5)
バッテリー
 (3.5)
携帯性
 (4)
液晶・ファインダー
 (4)
ホールド感
 (4)
レンズ(RF35 F1.8)
 (3.5)

キヤノン系のプロカメラマンの西田航氏はEOS RPを「奇跡のカメラ」と評していましたが、さすがに機能・性能を省略しすぎで、私個人は値段相応の普及機のフルサイズミラーレスカメラとしか思えませんでした。

しかも基礎的な部分というか、やっちゃダメな部分を手抜きしてるからたちが悪い。

値段が安くて当然なカメラだと思ったし、この間使っていたAPS-Cとはいえ同価格帯の富士フイルムのX-S10や、ニコンのZ50のような機能も性能も優秀なカメラと比較してしまうと、10万円でもむしろ高く感じてしまいました。

ハーフマクロで寄れて、手ブレ補正の効きが結構良かったくらいしか良さが分からなかったこのレンズも個人的には気に入りませんでした。

ただし、やっぱり快適で気持ち良さすら感じる操作性が本当に秀逸で、ぶっちゃけまたキヤノンのカメラを買って使いたくなってしまったほど。

キヤノンのカメラは60D以降買っていないから、ちゃんと使ったのは本当に久しぶりになったわけですが、多分次はキヤノンのミラーレスカメラを買って使いたいかもとすら。

そういう意味では奇跡のカメラと言っても過言じゃないのかな?

天気が悪い日も続いてまだあまり持ち出せていないこともあり、まだ借りているつもりだから、更に気付いた点があったら追記しようと思います。

っていうか、GooPassで様々な機材をお借りしているのですが、その中でレンタル期間の最長記録がこのカメラになりました。

GooPassは月単位の契約になりますけど、できれば1か月丸々このカメラを使っていたいと思えるほど。

カメラって、描写性能よりも豊富な機能よりも、やっぱ使っていて楽しいカメラが一番なのかな?そう感じざるを得ないEOS RPでした。

2 COMMENTS

ペンひこ

RPユーザーですが、記事の内容にほぼ共感です!
使ってて心地の良い感触やUIが撮影の楽しさを思い出させてくれたカメラです。
(その前の機種はOLYMPUSのPEN-Fですのでこれもまた記事のタッチ操作の部分に共感)

色味はネットで拾ったピクチャースタイルを使用して好みに近づけています。

RPは後幕がメカシャッターなので完全なメカシャッターレスではないようです。
ちなみに私はあのシャッター音好きです笑
(EOSRのほうが好きですが)

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管理人hiroa

感想有難うございます!
本当に撮影していて楽しいカメラですよね。
フルサイズは自前のαに加えてレンタルしたZ5、Z7、S5等を使ってますが、
返却したくない、もっと使っていたいと感じたのはRPだけでした。
シャッター音は個人的には気に入りませんでしたが、
使い込んで聞き慣れたら癖になる音なのかもですね。

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