デジタルカメラマガジン 2019年10月号の特典として、無料でダウンロードして使える「人気写真家20人のPhotoshop & Lightroomレタッチプリセット」が付属するということなので冊子で購入してみました。
私はLightroomの無料プリセットは、海外サイトだったり、海外のYouTuber、Adobeの公式サイトからダウンロードして割と沢山のプリセットを既にインストールしていて利用しているのですが、日本人のしかも名の知れた人気写真家が作ったプリセットをダウンロードすることが出来るとのことでしたので非常に興味をそそられて今回買ってみています。
目次
プリセットのダウンロード方法
ダウンロード方法自体は誌面に書かれている通り行えば誰でも簡単にダウンロードすることが可能でしたが、とりあえずデジタルカメラマガジンを出版しているインプレスが運営するCLUB Impressの会員になる必要性があるのがちょいウザい。
個人情報自体は
こんな感じで、名前とメアド、誕生日だけしか渡す必要はないものの、もう少し別な方法はなかったものだろうか?
肝心のプリセットはこの会員登録後にZIP形式でダウンロードでき、誌面に書かれている通りの方法でLightroomにダウンロードしてきたプリセットを読み込めば即使用可能となります。
ちなみに冊子形式で買うよりも電子書籍版の方が当然お安く買えるし、Amazonだったら電子書籍読み放題サービスKindle Unlimitedに加入すればデジタルカメラマガジンはバックナンバー含めて無料で読めてしまうわけですが、その場合でもこのファイルをダウンロードできるのかは私には分かりません。
ただし、方法は紙面に書かれている通りで、会員になった後CLUB Impressにログインし、用意された簡単な1つの質問に対して紙面に書かれた答え(たった4文字)を打ち込むだけでダウンロード出来てしまうので、恐らく電子書籍版を購入しても、Kindle Unlimitedに加入してもどちらでも問題なく落とせて使えてしまう可能性が高いのではなかろうかと。
特にAmazonのKindle Unlimitedは1か月間の無料期間がある(私は既に利用済みでした)ので、ぶっちゃけこれで無料体験しちゃえば今回の無料プリセットを普通に使えてしまうような気が・・・。
恐らくこの本を中古で購入しても同様。
そういう意味でももう少し考えてダウンロードさせるような仕組みを作ってやりゃ良かったのになと。
人気写真家20人は誰?
- 本間昭文
- 千田智康
- 清田大介
- 上田晃司
- 北村佑介
- saizou
- 魚住誠一
- 原朋士
- 河野鉄平
- 嵐田大志
- 中原一雄
- 木村琢磨
- 酒井貴弘
- 大門美奈
- 山村健児
- 三原大樹
- 杉本優也
- 八木千賀子
- 藤原嘉騎
- 茂手木秀行
(以上、デジタルカメラマガジンの誌面より抜粋引用)
この20人の「人気写真家」達がそれぞれ1種類ずつ作成した合計20種類のプリセットをダウンロード可能って形になります。
「人気写真家」とはいうものの、私自身がプロカメラマンに全く興味がないからか、この中だと魚住さんと茂手木さんしか私は知りませんでしたけど。
っていうか、魚住さんのプリセットが含まれていたから今回買ったと言っても過言じゃない。
彼ほどの有名&人気プロカメラマンがどのくらいのレベルのプリセットを作成したのかが非常に気になりましたので。
後の人達は名前を見ただけじゃぶっちゃけどんな人なのか私には分かりませんでした。
実際にプリセットを使ってみた
ってなわけで実際にこれらのプリセットを私自身が撮影してきた写真を題材にして使ってみました。
フレッシュグリーン
とりあえず誌面一番最初のプリセットで、本間昭文さんが作成した「フレッシュグリーン」と名付けられたプリセットを私が撮影してきた写真に使ってみることに。
ちなみに各プリセットごとに誌面に解説ページが設けられ、プリセット作成者自らが主な補正内容や、更に良い結果になるように一手間かける方法、上手くいかない場合の対処方法が誌面で説明されています。
この写真はOM-Dの防塵防滴性能のテストを兼ねて、あえて雨の日にOM-D E-M5 Mark IIと12-40mm F2.8の組み合わせで撮影してきた写真で、色が地味な方がRAWで撮影してきて全くいじっていないデフォルト状態(色味のプロファイルはAdebeカラー)で、反対がこのプリセットのみの適用後です。
「春の新緑の池や渓流、滝に適したプリセット」と紹介はされているものの、秋に撮影したただの葉っぱに適用しても名前の通りフレッシュな緑色に仕上がったのではないでしょうか。
このプリセットの効果は「新緑の鮮やかなトーンにカラーを少し足して緑をよりフレッシュにする」と書かれていますが、なるほど生き生きとした緑色に見えるんじゃないかと。
こっちの写真は今年の5月31日にソニーのα7R IIIにSEL24105Gをつけて、福島の鮫川村にある「江竜田の滝」で撮影してきた時の写真。
三脚は持参したものの、あろうことかクイックシュープレートを忘れてしまう大失態をしてしまい、普通のシャッタースピード(1/60)で撮影した失敗写真。
「滝に適したプリセット」というのでこちらにも適用してみましたが、こちらもかなり良好な結果になったのではないかと思います。
さすがプロカメラマンが作成したプリセットらしく様々なパラメータをいじっているのが確認できますが、その割にはそこまで派手な仕上がりにならない(被写体や被写体の色によってはなりますが)ので非常に使いやすいプリセットの印象を持ちました。
ブルーが強まるので、爽やかな印象の寒色系の色味に変更されるプリセットって感じですかね。
ちなみに、プリセットのクオリティがすこぶる高かったので、本間昭文さん自身に興味を持ってググったら
なるほど、そりゃプリセットのクオリティが高いのも納得だわ。
サイバーブルーナイト
今度は三原大樹さんが作成したサイバーブルーナイトを使ってみることに。
「都市夜景や工場夜景などの無機質な建物をクールな世界へと豹変させるプリセット」と紹介されているのですが、戦闘機に適用しても面白かったのでご紹介。
α6500にシグマのマウントアダプターMC-11をかませてキヤノンのレンズEF70-300mm F4-5.6 IS II USMを使ってテスト撮影してみた時の写真で、
RAWデータをトリミングのみした状態が色が地味な方、逆がサイバーブルーナイトを適用した方。
解説にある通りでサイバーブルーナイトを適用後、色温度をいじる(今回は黄色側)と戦闘機の色が変わったので、そこだけ好みの色になるように調整していますが、地味な撮って出しの色が、ほぼワンクリックのみでプリセットのタイトル通りの「サイバー」な感じでちょっとイラスト調のような面白い写真に仕上がりました。
都市夜景や工場夜景の写真自体が人気が高いからか、この手の色味変更の無料プリセットは割とよく配布されているのを見かけるのですが、やはりそれらと比較してもクオリティは高いんじゃないかと個人的には感じます。
まとめ
このようなプロカメラマンが作成したプリセットが20個も無料で使えてしまうわけですから、雑誌の値段くらいの出費は非常に安いものだと素直に感じました。
無料配布のプリセットとは言え、さすが人気写真家さん達が作成しただけあってクオリティは非常に高いので、Lightroomを利用している人なら是非とも雑誌を買って使ってみて欲しいです。
まぁ書いた通りで、実際雑誌を買わないでも使えてしまうのかも知れませんが、雑誌の代金支払ってもお釣りが来るくらいの価値は誰でも実感出来ると思います。
ちなみに魚住さんのプリセットは結構実用的な効果がかかるプリセットでしたけど、この手のプリセットはクオリティの高いやつを既に持っている(もちろん無料のやつ)こともあって個人的にはちょっと期待外れだったかな。
それとデジタルカメラマガジン自体の中身で言うと、相変わらずやたらと宣伝ばかりが多くて内容は薄っぺらな印象でした。
カメラやレンズのレビューに関しても褒め称えるだけの提灯記事しか無いし。
っていうか、冊子自体は厚くなったような気がするけど、内容は更に薄くなったような気が・・・。